Special Interview永瀬正敏

俳優の永瀬正敏さんが、ミステリアスな元彫師の郵便屋という異色の役どころを演じる映画『ファンシー』が2月7日(金)より、テアトル新宿ほか、全国順次公開を迎えます。

山本直樹さんによる同名短編漫画を基に、大胆に脚色を施し実写映画化された本作は、性愛と暴力の世界に溺れる、男女3人の奇妙な三角関係を描いた物語です。

今回、nexiでは永瀬さんに、作品にまつわる思いや、共演の窪田正孝さんとのエピソードなどお話いただいたほか、知られざる永瀬さんのスマホライフや、岩田剛典さんとの親交まで、幅広く聞かせていただきました!

※2020年2月6日時点の情報です。

いかにも「彫師」とか、いかにも「ヤクザ」、「郵便屋さん」みたいな芝居はしたくない

『ファンシー』の出演は、廣田正興監督と15年以上前に交わした約束を実現したことによると資料で読みました。永瀬さんは男の約束を守る方なんですね。

いやぁ、約束を守れてよかったな、と思いましたよ(笑)。出会ったのが17年前、アレックス・コックス監督が日本で映画を撮っていたとき、僕と(田口)トモロヲさんが出ていて、廣田さんが助監督だったんです。その後また違う現場で出会った時、「長編の映画デビューするときには、『ファンシー』をやりたい」と言っていたので、「面白そうだね」と話していたんです。「ぜひ出てもらえませんか?」と言われたので、「わかった」って、約束しちゃったんでね(笑)。

まさか17年経って撮るとは思っていなかった、というお気持ちもありますか?

監督が諦めなかったのが、一番すごいことだなと思いました。今の世の中、監督デビューするんだったら、いろいろな選択肢や誘惑があったと思うんです。けど、ずっと気持ちが変わっていなかったことは、すごいです。なおさら、できてよかったなと思います。

演じた鷹巣明は浮世離れしていそうに見えて、現実的な側面もありました。どのように役をつかんでいかれたんでしょうか?

そもそも山本さんの原作が素晴らしいのは、引きの美学なんですよね。線ひとつでエロティックにもなるし、悲しくもなる。書き込んでいらっしゃらないことって、実は、非常に難しい表現の仕方だと思うんです。

だから、(役も)引きの美学で行きたいと思っていて、いろいろそぎ落としていこうと。いかにも「彫師」とか、いかにも「ヤクザ」、「郵便屋さん」みたいな芝居はしたくないというか、山本さんの原作だとしちゃダメかな、と思ってやっていました。

原作を濃くしてアレンジを利かせたような内容の映画の脚本を、永瀬さんはどう読み進めましたか?

原作の『ファンシー』を、監督の解釈で深めたような脚本だな、と思っていました。原作に出てこない温泉街のヤクザの話であったり、僕の彫師の話であったりも付け加えられていますしね。

何より、原作だと窪田(正孝)くんの役(※女子学生に絶大な支持を得ている詩人)が本物のペンギンでしょう? 当時から、雑談程度に、「どうすんの?ペンギン」、「でも、普通のペンギンだったら台詞言えないしな…」とか言っていたんですよね(笑)。そのときから、監督は「擬人化してやりたい」とは言っていたので、そのイメージがまさに形になっていますよね。

©2019「ファンシー」製作委員会

ペンギンを擬人化した窪田さんとのシーンが多かったと思いますが、ご一緒していかがでしたか?

窪田くんとの共演は、たぶん2回目になるのかな? ペンギン役って…役者でも鳥類になるって「そんな役できる人いるのか?」と思っていましたけど、もう彼しか考えられないくらいピッタリでしたね!

おそらく最初の1カット目ぐらいまでは、自分の引き出しの中にいっぱい、いろいろな形のペンギンを持ってきていたと思うんですけど、窪田くんはキャッチするのが早くて。もう、どんどんそういうふうに見えてきちゃうんです。世界中見回しても、ペンギンをやれる役者は窪田くんしかいないと思います。「うわ、ピッタリだ」と思うものを持ってこられることって、素晴らしいですよ。

©2019「ファンシー」製作委員会

一方、鷹巣と関係を持つことになる「ペンギンの妻になりたい」とペンギンのもとへ押しかけてくる熱狂的なファン・“月夜の星”を演じた小西桜子さんは本作で商業映画デビューを飾りました。

…すごく申し訳ないなって…。せっかくの映画デビューで体を張ってやられたので、「俺なんかが相手でごめんね…」って…。

露出の多いシーンに関しては、永瀬さんが小西さんのことを引っ張られたからこそ完成したのかと想像していました。どうリードしていかれたんですか?

うーん。昔は…女優さんといったって女性ですから、恥ずかしいに決まっているんですよね。極力撮影現場は少人数でっていうのは、監督にコソッと言っていました。あとは、自分が先に恥をかくのもよくやっていましたね。最初にカメラの前で、僕の巻いているバスタオルをわざと落としてしまったりとか。

わざとされるんですね…!?

まず俳優のほうが恥をかくべきだと思っているので、そうしていました。現場が和めばいいな、と。そしてカメラが回っていない「待ち」の時間が一番嫌だと思うんですよね。だからなるべく待ち時間の無いようにお願いしたりとか…。

小西さんはまさに原作から飛び出してきたみたいでしたね。ほぼ初めてとは思えないくらい堂々としていて、見事な“月夜の星”を表現されていました。本当素晴らしかったです。

では、少し話を変えて、普段の永瀬さんのスマホの使い方について、お伺いできればと思います。LINEなどは、よく使いますか?

LINEはやっていないんです。でもすごく寂しいとき、ありますよ。グループLINEっていうのができるんでしょ?「僕も入れて」と言うんだけど、「やってないじゃないですか」って言われる(笑)。だから僕だけ(連絡が)口頭になったりとか…。

(笑)。でもメールなどはされているんですよね?

メールやSMSはしていますよ。あと、絵文字は普通に使います。「いいね」みたいなのとか、キラキラとか。それだけで、文章を書かなくてもわかってもらえるじゃないですか。便利だなと思って。

ちなみに、連絡はマメなほうですか?

いや、マメだと、もうちょっと人生変わっているかもしれないですね(笑)。

(笑)。よく使うWEBサービス、アプリはありますか?

Instagramを使っていますね。『Vision』という映画をやったときに、ジュリエット・ビノシュさんとせっかく一緒にやれたので、宣伝を兼ねて一番世界にパッと広まるようにというか。(河瀨直美)監督と話していて、「じゃ僕、インスタやりますわ」という話になったんです。…今でも、ちょっとよくわかってはいないところがあるんですけどね。どういうのをあげればいいんだろうな、とか(笑)。

永瀬さんは写真家でもありますし、掲載写真は迷われますよね。

僕、岩田剛典くんに(※『Vision』で共演、『Spin』写真集を永瀬さんが撮り下ろし)すっごくいっぱいインスタのことも聞いていたんですよ。やり方が全然、未だによくわかっていないから、「どうやったらシェアっていうのができる?」って聞いたら、いろいろ教えてくれて助かったんです。…けど、またすぐ忘れちゃうんですよ(笑)。彼は真面目というか、いい人だから「こうですよ、こうですよ」って、すごく細かく教えてくれるんですよね。何度も聞いたりとかしていました(笑)。

楽しいお話をたくさん、ありがとうございました!

Profile

ながせ・まさとし
1966年7月15日生まれ。宮崎県出身。相米慎二監督の『ションベン・ライダー』で1983年に銀幕デビュー。1991年、山田洋次監督『息子』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。以降も国内外の100本以上の作品に出演し、数々の賞を受賞している。2015年『あん』、2016年『パターソン』、2017年『光』では、カンヌ国際映画祭に3年連続で公式選出された初の日本人俳優となった。また、写真家としても多数の個展を開き、20年以上のキャリアがある。2018年芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。

Information

©2019「ファンシー」製作委員会

『ファンシー』

監督:廣田正興
出演:永瀬正敏 窪田正孝 小西桜子 / 宇崎竜童 田口トモロヲ ほか

2020年2月7日よりテアトル新宿ほか全国順次公開

Story

とある地方の寂れた温泉街。時が止まったように昭和の面影を色濃く残すこの町で彫師稼業を営む鷹巣明は、昼間は郵便配達員として働き、町外れの白い家に住む若き詩人にファンレターを届けている。一日中サングラスをかけている謎めいた鷹巣と、ペンギンと呼ばれる浮世離れしたポエム作家はなぜかウマが合い、毎日たわいない雑談を交わしていた。そんなある日、ペンギンのもとに彼の熱狂的なファンである月夜の星という女子が「妻になりたい」と押しかけてくる。

撮影:関竜太 取材・文:赤山恭子
スタイリング:渡辺康裕 ヘアメイク:勇見勝彦(THYMON Inc.)

コート¥365,000、シャツ¥92,000、パンツ¥47,000(全てYOHJI YAMAMOTO/ヨウジヤマモト プレスルーム03-5463-1500)

サイン入り写真プレゼント

永瀬正敏さんサイン入り写真を
1名様にプレゼント!

応募方法

以下のメールアドレスまでご応募ください。

応募用メールアドレス

nexistyle@nexi.jp

メールの件名は「永瀬正敏サイン入り写真プレゼント」とし、メール本文にクイズの答えのみを記入し、お送りください。(応募時にはお名前、ご住所、お電話番号等の情報は記入不要です。)

■ 応募用クイズ
『ファンシー』で永瀬正敏さんが演じる役の名前(フルネーム)は?(3文字)

応募締切

2020年3月6日(金)23時59分

当選発表

2020年3月13日(金)

厳正なる抽選の上、当選者の方にはメールにてご連絡させて頂きます。 またご連絡の際に、発送に必要なお届け先情報を別途、お伺いしますので当選メール内に記載される期限までにご回答ください。

※迷惑メール防止などでメールの受信設定をされている場合は、nexiSTYLEからの当選メールが届きません。「@nexi.jp」からのメールが受信できるように設定を行ってください。

注意事項

※応募は1アドレスにつき1回までとなります。
※抽選結果に関するお問合せにはお答えできませんので、予めご了承ください。
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※当選した権利およびお受け取りになった賞品は第三者へ譲渡できません。オークションへの出品・営利目的での転売等が発覚した場合は、賞品をご返却いただくことがあります。